[牧場の仕事について]
牧場の仕事は、毎年3月ごろ牧場の中で子牛を産ませて、
5月に近くの山に親子一緒に放牧し、7月の独立記念日明けに、
別の山へ移して9月末までの約3か月間放牧します。
全体の頭数の中には必ず何頭かの牡牛(種牛)が一緒です。
山の牧草地は何キロメートルものフェンスを張りめぐらせ五区画位に分けてあり、
草の状態を見ながら、9月末まで何週間か毎に順番に移動させます。
鉄条網のフェンスが破れたり倒れたりするのは、風による倒木など
自然の力の他は、牛ではなくてコロラドではエルク(鹿)が餌を求めて
移動するときに起きています。
牧草地は州の所有地を借り上げているもので、牧場主側に専用の
権利はありますが、州のForest Service 担当官が細かく草の状態を
チェックしていて、環境保護のルール通りに動くように指示を受けます。
特に今年(2012年)のような干ばつの年は9月末の山から下す日程も調整されて
担当官からの指示にしたがいます。
全体の頭数の3分の1位が生後6か月位の子牛で、夏場、山の草で
大きくなってから下され、冬は牧場内で牧草と飼料で育てられるという
サイクルです。
もちろん、子牛はある期間がすぎると肉用として売られます。
このやり方はテキサスのような雪も降らない平地では異なります。
毎日、付き切りで世話をする本職のカウボーイの仕事は大変で
数日間牛追いにお付き合いするだけでは、とてもカウボーイとは
云えません。
たまたま、牧場主が親友なので、カウボーイたちも仕方なく続けさせて
くれているのでしょう。 |