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アレクサンダー・テクニーク
(2004/06 Shiba記)


アレクサンダー・テクニークとは『19世紀のオーストラリア人、F.M.アレクサ ンダー氏が再発見した、自分自身の使い方をよくするための一つの方法です。』ということですが、まずは、アレクサンダー・テクニークってなに? どんな人に役立つの?ということをお知りになりたい方はYuriko's Home Pageをご覧ください。 身体を動かすということは、日常的な動作、仕事、スポーツ、演劇、演舞、演奏などですね。身体の故障を直す、より良くする、というために、太極拳、整体、マッサージ等、いろいろな手段があると思いますが、アレクサンダー・テクニークもそんな手段の一つなのだと思います。

アレクサンダー自体はアレクサンダー大王で有名な名前ですが、アレクサンダー・テクニークとなると初耳という人が多いと思います。が目にしたのもそう古いことではありません。色々とお馬の本を読んできましたが、外国の本ではアレクサンダー・テクニークのことをしばしば紹介しています。それらの一冊に Centered Riding by Sally Swift があります。
たしか一昨年、Ms.Fが『センタード・ライディング』として翻訳出版していますので、お読みになった方も多いかと思います。センタード・ライディングについてはMs.Fが乗馬ライフのなかで紹介していましたね。Ms.Fのサイトは馬工房です。

【ある人の話 2004/4】
1年半ほど前(乗馬の)レッスンをやめました。というのは、進歩がないのと、
インストラクターの指導がどーも・・とフラストレーションが溜まったからです。 例えば、鐙上げで速歩の際どーしたら鞍から跳ね上げられないようにできるか? とインストラクターに訊きますが、インストラクターは『がんばって続けなさい!』 と言うだけです。私は自信を失い、レッスンがむだに思えてきたのです。 というわけで、アイスランディックに乗って外乗を楽しむ日々となりました。 実際、笑顔が戻りましたよ。 しかし、もっと上手になりたいという思いは持ち続けていたので、 基本的なことに立ち返ろうと考えたのです。 つまり、自分で自分の身体を支えられるようになることだと。 もし人が自分を支えられなければ、(そんな人を乗せた)馬だって自分を支えられないでしょう。

それで、アレクサンダー・テクニークの個人レッスンを週1回(1回30分)受け始めました。 幸いなことに、自宅近くにすばらしい先生がいたのです。 レッスンによって真っ直ぐ座れるようになりました。 というか、真っ直ぐとはどーゆーことか、ということが分かりました! また身体が左右で歪んでいることにも気づかされました。 このMLに寄せられる多くのメールと同じように、 私も真っ直ぐ座っていなかったのです。 今現在、全てがパーフェクトなわけではありませんが、 乗馬においてもかなり進歩があったと思っています。 それで、今はMs.M が言っていることの多くについて理解できるようになり、 実践することもできるようになりました。 アレクサンダー教室には通い続けています。 今現在、進歩はそんなにドラマティックではありませんが。 ところで、初めて自分の馬を手に入れようとしているところです。馬はむろん、
アイスランディックです!楽しくやらなくっちゃあね。 【ある人の話 おわり】

アイスランディックはアイスランドの馬(ポニー)です。 起源はバイキングにさかのぼるそうです。1000年ほど前、バイキング同士の抗争の故、集団でアイスランドに移り住んだ人々がおり、その時に一緒に海を渡った各種の馬が現在のアイスランディックの元のようです。ある時期から他の品種との交配を禁止し、アイスランディックとして純血を守ってきたそうです。草の豊かな時期、馬たちは広大な原野に放たれています。冬が近づくと、村人が騎馬で一週間ほどの馬集めの旅にでるそうです。この馬集めの旅をゴングルといい、数年前、その模様をNHKが放送しました。 アイスランディック・ホース(The Icelandic Horse)

さて「ある人の話」をご紹介しましたが、今現在、私自身、アレクサンダー・テクニークについては、僅かなレッスンしか受けていませんし、詳しいわけでもありません。しかし馬に乗る技能云々とは別にというか、その前にというか、自分の身体のことを知っているということは意味があると思います。身体を良くする方法は古今東西いろいろあり、日々、発見や改良が行われているでしょう。アレクサンダー・テクニークは『自分自身の使い方をよくするための一つの方法』ということですね。

「ある人」は『鐙上げで速歩の際どーしたら鞍から跳ね上げられないようにできるか?つまり座れるようになるには?と訊いているのですが、インストラクターは”頑張って続けなさい!”というアドバイスしかくれない。』と嘆いているわけですね。ここいらあたりは、忍耐、感性、運動神経といった教わる側の要素もありますが、何事も基本的に『上達は時間の関数』だと思っています。教える側は、たぶん教わる側の10倍以上の時間を費やしていると思います。座れるのは当たり前のことですね。ですが「名選手必ずしも名コーチならず」と言います。教えるべき(正しい)なにごとかを持っているのか、持っていたとして、言葉を巧みに使って伝える能力があるか、その熱意があるかが習う側にとっては重要なことと思います。さて、どーでしょうか?(^^;

その関数ですが、一次関数か、二次関数か、三次関数か、指数関数か、関数の種類によって上達のスピードは変わってくるでしょうが、どの関数となるか、また係数は? ふ〜む、その分かれ道は?(^^; 指数関数でグッと上達したと思ったら一次関数へ逆もどり、なんてこともあるでしょうし、さらに、係数=1、係数=−2とか−3、ということも。いわゆる、壁、おどり場、プラトー(頂上が平坦な丘)なんて時期は必ずありますし。それにしても、乗馬における『座り』は永遠のテーマですねぇ。私も苦労しています。(-.-) 【How To Ride】

「ある人」が悩んでいた時、左右の歪みがどの程度か、どの程度跳ね上げられている状態か分かりませんが、まだポンポンと跳ね上がっている時期(状態)なら、左右の歪み以前の問題だと思います。というか、ひどい歪みなら別でしょうが、『座りそのものと左右の歪み』とは直接関係ないとは思います。けれど、そんな時期(状態)でも、というか『基本的な身体のあり様、使い方、動かし方』という点では、座りそのものを含めた乗馬という運動に限らず、身体を動かすこととアレクサンダー・テクニークは大いに関係してくると思いますが、具体的にどのように関係してくるのか私には分りません。

アレクサンダーから離れますが、乗馬に関して、まだポンポンと跳ね上げられている、そんな時期(状態)なら、左右の歪み云々というより、まずは馬の動きに遅れたり早くなったりしないように、そのためには、まず自分の身体(上体)がふらふらしないこと(自分で自分の身体を支えられる)がまず第一だと思います。そのためには力(筋力)を使うと思います。『身体の力を抜いてリラックスして』とよく言われます。むろん、関節の動きが悪かったり(固まっていたり)、筋肉が硬直したまま(固まったまま)ではいけないですが、すべて脱力(リラックス)していても困りものだと思います。『身体の力を抜いてリラックスして』とは言っても『すべて脱力(リラックス)して』ということを言いたいわけではないのでしょうが、ではどーしたらいいのか? こーしたらという具体的な提案がないように思いますが?自ら探して試行錯誤するしかありませんね。

肩を(後へ)引けと言われます。前かがみになっているからでしょう。脚を(後へ)引けと言われます。脚が前に出て腰掛け座りになっているからでしょう。このようなアドバイスを受けます。前かがみとは逆に(上体が)真っ直ぐを通り越して(後に)そっくり返ってしまっていたり、腰掛け座りとは逆に脚を(後に)引きすぎてしまっている場合もありますね。むろん、それなりに対症療法的な効果はあるでしょうし、それはそれでやらねば(直さねば)ならないことだと思いますが、根本的な治療法ではないと思います。 繰り返しになりますが、まず自分の身体(上体)がふらふらしないこと(自分で自分の身体を支えられる)が第一で、なおかつ、ただリラックスということでなく、その自分の身体が馬の動きと一致するように、まずは(騎手による)意識的かつ力強い動作が必要だと考えています。

バレーその他のダンスなどをやったことがあり、あるレベルまで達した人は、気がついていないかもしれませんが『身体の使い方』が身に付いているような気もします。そんな人の場合、何事につけ身体を動かすことに関して、経験のない人とは違うのではないかと。お馬に乗せても上達が早いんじゃないでしょうか。(^^; アレクサンダー・テクニークは基本的なところで、乗馬、バレーに限らず、スムースな動作(身体の各部の動きと全体とのバランス)を求められる多くの事柄に生かされのかもしれませんね。

歪みですが、身体に左右の歪みのない人は別でしょうが、たいていの人(むろん私も)は多かれ少なかれ身体に左右の歪みがあるでしょう。 騎手の多少の歪みは馬が我慢して(我慢できる範囲で)騎手の重心のズレをカバーしつつ動いてくれるかもしれませんし、人は気がつかないかもしれません。それに乗馬を始めようと思い立った時に『さて、自分の身体は歪んでないか・・歪んでいたらまず直そう。』などと考える人はまずいないでしょうね。それでも遅かれ早かれ歪みに気づかされる時がくると思います。ある程度以上に左右の歪みがあると、例えば、横運動の際、『永久に左右どちらかが上手くいかない』ということはほんと実感。(-.-) けっきょく、騎手自身がそれに気づき、意識して直さねば(つまり、左右の筋肉・筋力の強弱を認識して使い、身体を真っ直ぐに保つこと)左右の歪み(=重心のずれ)を直すことはできませんね。

やっぱりね!(2004/9記)
『バレーなど・・・・上達が早いんじゃないか。』と言いましたがやっぱりね! というのは同じクラブの人が親戚の娘さん(19歳)を連れてきたのですが『この娘、乗馬は全く初めてなのよ。』とのこと。その娘が馬場の端で調馬索レッスンを受けているのを見てビックリ! 速歩をしても手は上下に動かず尻もポンポンとは跳ね上げられない! 軽速歩をしても上体と腕は別々、上体が上下しても腕(手)はさほど上下しない! 駆歩をしても馬の動きに遅れず早すぎず一致している! (お馬の言葉では随伴と言うそうですが。) すごいね〜と誉めちぎりなのですが、ほんと、ビックリするやらガッカリするやら。 それと比べると私は、いったいなんなの! (^^; 聞くと『あの娘、バレーを習っているのよ。』とのこと。やっぱりね!

バレー(太極拳などもそうでしょうが)のようなしなやかな身体が必要な(そーゆー身体になる)運動を長年やっているわけで、あーそーか、と簡単に肯いてしまえばそれまでですが、なぜそー(しなやかに)できるのか? バレーには、両手足を上下左右に大きく動かす動作がありますが、身体はふらつかず、すっくと真っ直ぐのままです。手足を身体から遠ざければモーメントは大きくなり、身体は手足を遠ざけた方向に傾こうとしますが、ダンサーの身体はすっくと真っ直ぐなままです。これは身体を真っ直ぐに支えつづけるだけの筋力があるわけです。

その身体を真っ直ぐ支える筋力とは大腰筋の強さです。乗馬には腹筋と背筋が重要、特に背筋が重要と言われていると思います。むろん、腹筋も背筋も重要でしょう。大腰筋はもっと身体の深い部分(身体の中心=体幹=コア=core)にある筋肉で、乗馬はむろん、どんな運動でも日常生活においても重要な筋肉のようです。バレーダンサーがどんな動きをしてもすっくと美しい姿勢を保っていられるのも、この体幹の筋肉(大腰筋)が鍛えられているからのようです。乗馬でいえば、美しく乗っている人(つまり座りの良い人)は外から見れば何もしていないように見えますが、その美しさは身体の内部(体幹の筋肉)が生み出しているようです。と言っても、何でも使いようで、それを知らなきゃ・・・。(^^;

先日、喫茶室でこんな会話が交わされました。

●栄養成分表示:3記

そうそう、今日、あるある大辞典を見ました。 おばさん(おじさんもね)体型克服術。 これについて茨城県の太陽村が出てきました。 この村は寝たりきり老人0作戦でかなり有名になっている村ですね。 で、けっきく、まず大腰筋を鍛えるってことのようです。 大腰筋を鍛える=体幹(の筋肉)を鍛えるってことですね。 以前、Sanaeさんと話したことありましたね。

●栄養成分表示:Sanae記

>で、けっきく、まず大腰筋を鍛えるってことのようです。
>大腰筋を鍛える=体幹(の筋肉)を鍛えるってことですね。
>これ、以前、Sanaeさんと話したことありましたね。

体幹=コアですね! 今この「体幹」ってひそかなブームではないですか? スポーツジムに行ってもイントラがしきりに 「コアが大切!」「コア!コア!」言って、 コアを鍛えるメニューも増えたし、 新聞にも姿勢を良くする体操と言って、「体幹を!」とあるし。

乗馬する人にとって体幹は重要ですよね。 乗って鍛えられれば一番でしょうけれども、 私のようにあまり乗る時間がない人や 思うように馬上で体が動かせない人にとっては、 ひそかなコアブームが重宝します。 以前、怪しげな健康機具のお試しをした時に 「腰は肝心かなめの腰です!」「背骨は命!」と言われ、 その時は思わず笑ってしまいましたが、 振り返ると、まさにその通り。 「腰」という字は月編に「要」ですから、身体の重要な部分 です。 腰=骨盤、がゆがむと背骨もゆがむ。(どちらかが先!?) ゆがむと血行が悪くなったり内臓の位置が変わったり、押されたり、で機能が悪くなる。=病気になりがち。 という話を聞きました。

●Re: 栄養成分表示:sami記

寝たきり老人0作戦ですか。こういうのも保健所とか、市町村の保健師さん、栄養士さんなどが 行う事業かな。寝たきりの前段階に、“閉じこもり”があって“転倒”と深くつながっている というデータがあります。転倒することへの不安感により、徐々に活動範囲が狭まり、寝たきりへ 移行するとのこと。こういう切り口でも、体幹を鍛えるのは、良いという事につながりそうですね。 鍛えるときは、栄養もしっかり取らないと効果は低いですから、食も重要だそうです。

参考ページ:インナーマッスル 大腰筋を鍛えよう!


関連リンク

Yuriko's HomePage アレクサンダー・テクニーク
Shibaが最初に習ったティーチャーです。

アレクサンダー・テクニックの学校
2004年2月に横浜市の大倉山にオープンした『かわかみ ひろひこ』さんの教室です。

本の紹介
アレクサンダー・テクニックの学校のなかの『本の紹介』です。
他のサイトにも本の紹介がありますので参考にしてください。

片桐ユズル ウェブサイト
片桐ユズルさんが『アレクサンダーさんの発見』を日本に最初に紹介したそうです。
一般意味論(さて何でしょうか?)とベーシック・イングリッシュについてもあります。

座間晶子の世界
シアトル在住のアレクサンダー・テクニック教師で太極拳の教師でもあるそうです。

ATA アレクサンダー・アソシエーツ
ジェレミー・チャンスさんと片桐ユズルさんによって設立され、1999年4月より開校。
アレクサンダー・テクニーク教師の養成機関(トレーニング・コース)。

Alexander International
アレクサンダー・テクニックの教育と普及のための世界的な団体である
ATI(アレクサンダー・テクニック・インターナショナル)のWEBサイト。

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