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RYO子のタスマニア・チャンピオンシップ・160km完走報告
CEI***SIXTH Country Club Casino Tasmanian State Championships 2003
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2003年8月、Ryoさんはクイーンズランド・チャンピオンシップ160kmに出場しましたが、残念ながら第2レグで跛行失権でした。160kmの完走を果たすべく、今回はタスマニアのチャンピオンシップ160kmにチャレンジし見事に完走しました。
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国際試合も兼ねておりフランス、NZ、イギリス、もちろん日本からもFEIルールで選手が参加しました。
今回はメグ・ウエイドチームやトフトチームも参加。
そういう意味でとても豪華な気分でありました。
私はライト級で参加。AERAルールに則ります。
参加馬は160kmに約47頭。
完走率は44.6%。
前回出場したQLDの時も同じ44%でしたね。
不思議な符合です。
第1レグ33km
第2レグ30km
第3レグ33km
第4レグ30km
第5レグ20km
第6レグ14km
前回のQLDは5レグまでということで、6レグなんて驚きました。
今回参加者に資料が配られてないので記憶を頼りにしています。
タスマニアならではなのか、地図もないということにクルーで来ていたと思われるメグ・ウェイドが怒っていましたが。
こんなところは国際試合とは思えない、田舎のタスマニアならではかな・・・。
出店もジュースと肉焼いて売ってるだけで馬具屋はでないし、
また、QLDの時はスポンサーからのグッズもいっぱいでしたが、今回はいっさいありません。
(補)1999年のトム・キルティ はタスマニアで開催されました。全豪大会だけあって出店もたくさんでした。
でも、タスマニアは大好きです。
QLDもVICTORIA州(VIC)も乾いた感じですが、TASは緑が迫ってくるような豊かな土地です。
世界遺産の島の豊かさをそこかしこに感じます。今オーストラリアは水不足で庭にお水をまくことと、車をホースで洗うことは法律で禁止されていて破ると逮捕されちゃうそう。
0時スタートし21時20分までにゴールしなければなりません。
私は今回160km走行にあたりロイスという方にお世話になりました。
この道30年というエンデュランス・ライダーで牧場の馬の装蹄などもしている人でした。
その娘さんのアリーシャとともに完走を目指しました。
騎乗馬はザマーラという栗毛の大きいパートアラブです。
素晴らしいトロットでしたが、私は今回完走狙いだったので新馬と思われる馬に乗ったロイス氏の後ろをゆっくり行きました。
よく調教されてるので一馬身空けることは比較的容易でしたが、イケイケの馬ではあるので6レグ終わるまでそんな感じで終わるころには手にまめが出来ました。
試合前日より急に晴れ、レースは過酷なものでした。
夜間はいいものの、雲ひとつない昼間は大会側からもミネラルウォーターがチェックポイントで3回ほど支給されるほどでした。3・4レグは特に辛かった・・・。
結局ゴール時間も延長され22時までになりました。
QLDとTASと両方160km走られた方によればQLDのほうがやはりきつかったようです。
今年のレースで言えばQLDは浦河大会、TASは春の鹿追とか釧路のイメージですね。
ルールは各レグゴール後状態が安定したらすぐvetチェックを受ける方式、ザマーラはすぐ心拍が下がるのですぐ検査を受けられます。40分の強制休止後再スタートです。
第3レグの後のヴェットチェックでは不安な思いをしました。
歩様、脱水、腸音、などB判定が5くらいでたのです。
このまま第4レグで失権か、と最悪の事態が頭をよぎります。
それで馬方のデニスにどうしたらいいか訊ねたところロイスに任せたらいい、彼はプロフェッショナルだから、といわれそれ以降は本当に彼と同じようにしました。
第4レグは最も気温が上がり辛かったけど引いて歩く時間が多かったので次のレグではまた、オールAでした。
地形は林道を利用し、一部一般道と重なります。
また、枝と枝の間を行くようなコースもあり第1レグと第3レグは反対周りだったようでその場所で同じ木に膝をぶつけました。
1レグは右膝、3レグは左膝でした。
津別の急な坂道を思わせる箇所や(長さはその三倍だけど)30度くらいの下りの傾斜地など過酷なコースです。
夜間足場の悪いところでは下馬して歩きましたが、ほとんど騎乗してました。
わだちのようになってる箇所もあり、真っ暗闇でとても恐い思いをしました。
矢印もQLDの時は見えづらいけど印刷された立派なものだったけど、TASでは手書き手作りです。
自分ひとりだとほんと道に迷うでしょう。
白人の目って間接照明でないとまぶしいらしいから暗闇では東洋人とは違う見え方をするのかも、日本人なら鹿追でも夜なら見落としそう・・・。
走行中も一見同じような路面でも出来るだけ負荷のかからない道を選びます。
ひとつひとつの気の使いようが完走率をあげるのでしょう。
ロイス氏の方針で下馬して走るときは何回もありました。
そのせいか宿舎に戻り眠りにつくまで肺の辺りが苦しかったです。
何度も降りたり乗ったり、ロイスが降りた時ふと迷います。
下馬しようかどうか。
でも、ロイスが必要だと感じるから降りるんだと思い、ほとんど真似しました。
出来るだけのことはやってそうでないと失権したとき後悔すると思ったのです。
娘のアリーシャも降りようかどうか迷う時は必ず私はどうしてるか見ます。
彼女も私が降りてたら下馬しようと思ってる様子でした。
第4レグあたりから軽速歩ごとに膝に痛みが走ります。
第6レグにもなると疲労がたまってきました。
手綱を握る力は十分あるのですが、思わず手放したり、筋肉痛ではなくとにかく全身倦怠感。
今思えばあと5kmくらいの地点だと思う。
倦怠感もピークで馬に跨るのもようやくな感じだった時、なかなか乗れなくてWait!って叫んだけど置いてきぼり。
急げば急ぐほど手綱を引っ張りすぎて馬がバタバタするし、ようやく跨りました。
一応常歩してくれてましたが、最後まで100マイルの厳しさを身をもって教えてくれたロイスでした。
160kmという距離は走ってみれば短いなという印象です。
でも、乗ってる間は長い・・・。
おおよそ札幌から旭川までの距離を馬が走ったんだなと騎乗馬ザマーラに感謝です。
ゴールにたどり着いたのが21時26分。
すでにゴール時間は延長されてたのですが、ほぼ当初の計算どおりの到着時間でした。
強制休止を入れて18時間6分が騎乗タイム。初めての160kmはきつかったけど楽しかった。
今はまた走りたい気持ちです。
最後のベットチェックまで、自分で歩様検査を受けました。
合格した時はクルーだけでなく、獣医の方からもハグの嵐です。みんなから祝福を受けました。
QLDの時もそうでしたが翌日にinspectionかな、があります。
QLDでは確かベスコンの馬だけだったけど、TASでは完走した馬が全頭、翌日も馬はこんなに元気ですよとばかりに
アリーナ(ほんとの馬場ではありません)速歩で図形を描き駆歩までします。
その歩様と全体の様子からギャラリーから拍手をいただきます。
結構ギャラリーはシビアです。駆歩でないと拍手もホント少ない。
ザマーラは翌日乗り始めたときは身体が重そうだったけど、ゆっくり運動を開始し、いつもと同じくらいの柔らかさになりました。
本当にアレだけの距離走ったけど馬たち元気でした。
最後にカップとバックルをいただきました。初めての完走によって手に入れたバックルです。
宝物ですが、ここでもオージー気質タスマニア気質なのか2003と入ってなく、どこかで自分で刻印してもらうつもりです。
うーん (^^;) オーストラリア万歳!!
オーストラリアに行く方は全てにおいて気をつけたほうが身のためです。
今回はTAS入りの時に成田行きの帰りの航空チケットを一度取られたりしてます。
すぐ分かりましたけどね。
では、取り留めないですが、報告とさせていただきます。
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