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トム・キルティとは [THE HISTORY OF THE TOM QUILTY GOLD CUP RIDE]
オーストラリアの馬およびホースマンシップの歴史は長いが自動車の出現は運搬手段としての馬の時代の終りを告げていた。1966年、ストックマンでありアウトフィッターであるR.M.Williamsは米国のテビスカップに触発されて、オーストラリアのライダーも同様の競技を開催することができるかどうか考えた。 R.M.Williamsがニューサウスウェールズ(NSW)のColo地域に100マイルのコースを見つけ、伝説的キャトルマン(カウボーイ)であるトム・キルティがゴールド・カップに1000ポンドを提供し、トム・キルティ・ゴールドカップが誕生した。 ムリして馬に乗り続けることがないように、競技のルールには獣医によるきびしい検査(Vet Check)を課している。 エンデュランスライダーのモットーである『完走することが勝つこと』の精神を発揮し完走を成し遂げた幸運にして勇敢なライダーには垂涎の的である銀のキルティーバックルが授与される。

シャザーダとは [Shahzada, endurance ride, the ultimate test in horsemanship]
シャザーダとは(1913年イギリス産、葦毛アラブ)1925年に種牡馬としてオーストラリアに輸入された馬の名前である。子孫達は優れた成績を残し、その功績を称え記念のエンデュランス大会が設けられた。それがシャザーダである。シドニーの北西部、マクドナルド川に面する街、セント・アルバーンスを中心とする地域で毎年8月の最終週に開催される。5日間で400kmを走る世界で最も長距離のエンデュランス競技の1つである。

1日に走るコースは2コース(レグ)あり、各レグは基点であるセント・アルバーンズへ戻ってくるようになっている。 ライダーは午前4時以降なら好きな時刻にスタートできるが、最終的に(2レグのゴール)午後5時までにゴールしなければならない。すべてのライダーは各レグの間に1時間の強制的な休息時間をとらねばならない。5日間(火曜日−土曜日)で400kmを走るメイン競技と3日間(火曜日−木曜日)で240kmを走るトレーニングライドがあるが、どちらとも毎年150人以上の出場がある。 競技は獣医師団とTPRスチュワードと言われるボランティア(体温、心拍、呼吸を測定する)の厳正な管理下に置かれる。すべての馬は1日目の競技開始前、その後毎日、各レグ間および各レグのゴール後に獣医検査(Vet Check)を受ける。

エンデュランスライダーでない方々に、馬の健康(福祉)に対しては十分な配慮がされている、ということを申し上げておきたい。実際、馬はライダーよりもずっとずっと丁寧に扱われており、犬や猫を可愛がる人たちの可愛がり方に「ひけをとる」ものではない。獣医検査をパスしているにもかかわらず、馬に対してわずかなリスクも負わせたくないという理由で棄権するライダーも多い。これらのライダーは賞賛に値するものである。

よく言われることであるが、競技が始まる週の初日、ライダーは颯爽としており、馬は普段と変わらず・・・絞り込まれた状態よりちょっと太っている・・・というところであり、週末には、ライダーはがっくりという風体であり、馬はすばらしい状態である、と。第1回目のシャザダは1981年である。当初からの連続性およびそのバックルの価値を守るため、コースはまったく変わらず、ルール変更も最小限にとどめている。第1回目には26人馬が出場し14頭の馬と1頭の耳の長いラバが完走した。今日でも、その完走率は概ね変わらず、完走を果たすことは容易なことではない。 【2003年8月シャザーダを走る1人の日本人】

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