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被害の実態
津別公共牧場の鹿
美幌町の美幌峠牧場にて鹿ウオッチングを兼ねたエコツアーを開催いたしました。
【 参加いただいた皆さんです。】
皆さん海外で乗馬を楽しんでいらっしゃるベテランの方達です。
当日は峠牧場でしか見られないロケーションに大満足しました。
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写真:先頭を行く久住さん。
乗っている馬はミッキー。6/22分娩予定です。
臨月の馬は初めてとのことで終始ミッキーに声を掛けられ労っていました。
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6/1時点で峠牧場周辺には、凡そ500頭の鹿が棲息しているそうです。
この鹿達のほとんどが、冬季間は阿寒国立公園内に移動します。
国立公園内は、狩猟が禁止されているため、「峠牧場ー国立公園」
といった季節移動を長年繰り返し、子孫を守り続けてきたのです。
秋(9月)になるとその数は、更に増えて1,000頭にもなるそうです。
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さすが美幌峠です。桜の開花も過ぎたのに未だ残雪も残っています。
(6/1時点で多いところで2m)馬でこの残雪を歩くと雪の上は氷河の様に
堅くしまつていて馬がぬかりません。不思議な現象ですが、聞いてみると冬
の積雪は多いところで6mもありますから重圧で雪が硬くなるのだそうです。
この残雪は、美幌峠に向かう国道からは毎年見られる光景です。
皆さんも注意して見ると確認できるでしょう。
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なぜ「エコツアー」に至ったのか説明しなければなりません。
道東は近年エゾシカによる被害が多発しています。
津別町だけでも平成9年に3億円の被害が発生しております。
そこで被害を最小限に留めるべく鹿防護柵を張りました。
叉狩猟期間の延長と牝鹿の狩猟も解禁いたしました。
然し駆除することばかりでは鹿との共存はあり得なく、絶滅の方向に向かいます。
ここ峠牧場は乳牛の育成を主体として開設され、開設当時は750頭
余りの牛の預託を受けてきました。
然し近年預託牛が激減し450頭程度の飼育となっております。
したがって400ha近くある草地も全部を活用しえなくなりました。
峠牧場には鹿柵は設置されておりません。そこへ近隣から鹿防護柵で
入れなくなった鹿達が草を食べに来るようになったのです。
美幌町としては鹿との共存を計る意味で「エコツアー」を企画し、
鹿のウオッチングを計画しましたが、ただ見るだけでなく乗馬による
体験もセットとして企画したというわけです。
今回は、関東、関西から10名の方が来られ、2時間に及ぶエゾシカの生態系の勉強・
夜間の鹿ウオッチングも行い、皆さんに鹿との共生の方法を理解頂きました。北はオホーツク海、
眼下に屈斜路湖、南に雄阿寒岳を望むパノラマに、参加者達は大満足でした。
2日間、好天に恵まれ今年最初のツアーは成功に終わりました。
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