中央畜産会、全国肉用牛協会の主催。発表会では、全国33事例のうち、
書類審査を通過した12事例が発表され、大矢根さんは「放牧等自給飼料の
高度利用による高収益家族酪農経営」と題して報告した。
父母と3人で約70頭の乳牛を飼育する大矢根さんは、1996年から搾乳、
給餌以外は、牛がほとんど牛舎に入らない昼夜放牧を実施。
濃厚飼料を大幅に減らして自給飼料の割合を高め、牧草地の土壌改良で
ミネラルバランスのとれた牧草作りに取り組んだ。
その結果、乳牛を牛舎につないだまま飼育し、濃厚飼料を多く与えていた時に比べ、
1頭当たりの年間乳量が約8600キロ(96年)から約9400キロ(2002年)に回復。
大幅な経費削減に加え、乳牛の病気の減少による所得率の向上と労働時間の削減を実現した。
ニュージーランドなど先進地で研修を重ねた大矢根さんは「これからも放牧地の効率的利用を進めたい」
と話し、JAつべつの後藤正則組合長も「家族が一体となって努力した結果。津別町の農家の誇り」
と喜んでいる。
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